相続トラブルで相続が「争続」に!?

「相続で家族が揉めるなんて、自分には関係ない」と思っていませんか?
しかし現実には、相続が“争続”へと発展してしまうケースは少なくありません。
特に不動産が遺産の大半を占めている場合、その分け方をめぐって話し合いが難航し、家族間の絆にまで亀裂が入ってしまうこともあります。

この記事では、不動産をめぐる相続トラブルを避けるための新しい選択肢「不動産M&A」について、その基礎から丁寧に解説していきます。

不動産が「争続」の火種になりやすい理由

以下のようなケースに心当たりはありませんか?

  • 相続人が複数いて、誰にどの不動産を渡せば全員が納得できるか答えが出ない。
  • 不動産の評価があいまいで、相続人それぞれの間で損得感情が生まれてしまいそう。
  • 不動産を共有名義にしたけれど、その後の管理や売却に関する合意がなかなか取れない。
  • 遠方に住む相続人が不動産を引き継ぐのは、管理の面で現実的ではない。

こうした状況は、多くのご家庭で起こり得るものです。
特に不動産は現金のように分けにくく、感情的な価値も伴いやすく、トラブルが起きやすい資産と言えます。

不動産M&Aとは?普通の売却とはここが違う

一般的な「不動産売却」では、不動産そのものをその物件ごとに個人や法人に直接売却します。

一方、「不動産M&A」では、「不動産を所有している会社の株式」を売却します。
つまり、「不動産」そのものではなく、「不動産を所有している法人」を丸ごと引き継いでもらう形(株式の譲渡)になります。

例えば、会社名義で複数の物件を所有している場合、その法人の株式を売却することで、複数の不動産を一括して譲渡できます。
これにより、相続人全体で得られる利益を「現金」という形で受け取りやすくなるのです。

不動産M&Aが相続対策に役立つ5つの理由

不動産M&Aは、なぜ相続トラブルの回避に有効な手段となり得るのでしょうか。主な理由を5つご紹介します。

  1. 財産を現金化して「公平な分割」がしやすくなる
    不動産を現金化することで、「誰がどれを相続するか」といった揉め事を避け、スムーズに相続人へ分配できます。
    現金は公平に分けやすく、相続人全員の納得を得やすいため、家族間の争いを未然に防ぐ効果が期待できます。
  2. 相続発生前に備えられる
    被相続人(財産を遺す方)が元気なうちにM&Aを進めておけば、ご自身の意思で財産を整理できます。
    あらかじめ遺言とセットにしておけば、より円満で、ご自身の意思を反映した相続が実現しやすくなります。
    また、相続により権利が分散する前であれば意思決定がスムーズです。
  3. 不動産の管理負担から相続人を解放できる
    相続人が不動産を直接相続した場合、相続後の維持管理、固定資産税などの税金、老朽化に伴う修繕などの手間を相続人が背負う必要があります。
    しかし、不動産M&Aで現金化しておけば、相続人はこれらの負担から解放されます。
    これは特に、不動産管理のノウハウを持たない子世代にとって、非常にありがたい対策となるでしょう。
  4. 節税・手残り資金増加につながる可能性もある
    不動産M&Aには、通常の不動産売却と比べて税負担が軽減される可能性も秘めています。
    譲渡益課税や不動産取得税、登録免許税などの取り扱いが異なるため、節税対策としても検討に値する有効な手段です。
    その分手残り資金が増えるため、相続人同士でも同意が得られやすくなります。
  5. 通常売却が難しい物件も処分できることがある
    複雑な権利関係を持つ物件や、老朽化が進んでいて単体での売却が難しい物件なども、会社ごとの譲渡であれば買い手が見つかるケースがあります。
    再生ノウハウを持つ専門の法人が買い手となることもあり、これまで売却を諦めていた不動産も現金化できる可能性があります。

不動産M&Aを進める際の注意点

とはいえ、不動産M&Aには通常の不動産売却よりも複雑な手続きが伴います。

  • デューデリジェンス(資産調査): 買い手は、保有する不動産の状況のみならず、会社の財務・法務状況などを詳細に確認する必要があります。
  • 税務・法務の知識: 最適なM&Aスキームを組むためには、税理士や弁護士といった専門家との連携が不可欠です。
  • 情報管理: M&Aは機密性が高く、交渉過程における情報管理には細心の注意が必要です。

このように、不動産M&Aは専門性の高い取引です。
金融・不動産双方に経験豊富なアドバイザーと連携することで、これらのリスクを最小限に抑えながら、スムーズに進めることが可能になります。

まとめ:相続トラブルを防ぐために、いま動き出す

不動産をめぐる相続のトラブルは、適切な対策をしておくことで大きく減らすことができます。
その手段の一つとして、不動産M&Aは非常に有効です。

「家族に迷惑をかけたくない」 「今のうちにできるだけ整理しておきたい」

もし、あなたがそうお考えであれば、ぜひ一度不動産M&Aについて不動産M&Aパートナーズにご相談(無料)ください。
あなたの大切な資産が、次の世代へとスムーズに、そして円満に受け継がれていく未来をサポートいたします。

投稿者プロフィール

松謙志郎
松謙志郎
アドバイザー
神戸学院大学卒業後、大手不動産会社で東京勤務、不動産仲介業務にあたる。
その後、実家の不動産会社で勤務した後に独立、不動産仲介業務を行う。
宅地建物取引士 / 管理業務主任者 / 行政書士